2007年 03月 28日 ( 1 )
第三回 石上三登志の明るく楽しい日本映画もあるのだ!
3月24日(土)に行われた「石上三登志の明るく楽しい日本映画もあるのだ!」
第三回の様子をお伝えします。
※今回から管理人なっちゃんに代わりまして、のんちゃんがご紹介していきます。

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1「MURDER」で和田誠に惚れる
和田誠論A

「MURDER」は1964年の作品で、他に11本のアニメーション短編作品と一緒に草月アートセンターで上映された。勅使河原宏さんが立ち上げた草月アートセンターでは音楽、映画、アニメーション、演劇、その他様々なジャンルの表現が発表されていた。「MURDER」を見た石上さんは、和田さんは映画が、そしてミステリーがとにかく好きなんだと納得。当時石上さんが手がけていたレナウンのTV-CMを和田さんに依頼する。それが、初めての出会いだった。といってもCMの話はすぐに断られ、その後は二人でマカロニウェスタンの話は花を咲かせたそうだ。
レナウンのCMは島村達雄さんに依頼、実写とアニメの合成で高い評価を得た。


2「真夜中まで」から読み取る
和田誠論B

「真夜中まで」は音楽映画、そしてサスペンス映画!

1.真田広之の演奏
音楽映画の醍醐味は大スターの演奏シーン、その見せ場(スペクタル)をおさえた快感を日本映画で味わううれしさ!
和田誠と真田広之とのコンビに着目。和田誠のデビュー作「麻雀放浪記」(1984)に真田広之が起用されたのは角川映画だったからかもしれない(そこで和田さん「そうです」)。しかし真田広之に単なるアイドルで終わらぬ芝居をみたからこそ和田誠は真田広之に次々と色んな役をふりわけていく。
2作目「怪盗ルビィ」(1988)ミュージカルスタイルで
3作目「怖がる人々」(1994)追い詰められる役として
4作目「真夜中まで」(1999)音楽・サスペンス映画
実は和田誠はスター真田広之の育ての親と言えるくらいだ。

2.キャスティングの素晴らしさ
和田誠の映画はキャスティングが素晴らしい(映画を見て下さい)。
その秘けつは似顔絵にあるのではないか。観察、そして特徴をとらえ、そぎとって個性を単純化し、凝縮していく作業。それが、そのまま役者をみる目になっているのだろう。

3.芝居
芝居、そして小道具、大道具の使い方のうまさ、ひとついえることは「いい映画は必ずいい映画につながっていく」それが「リッチ」ということだ。

4.映画空間のつくりかた
「リッチ」な映画の源には、快適な体験として見た映画が蓄積されている。そういうつくりかたをする人が今の日本にあまりといえば少ない。

実は今日の講座には、和田誠さんご本人がお客様として来て下さいました。最後に「真夜中まで」をみた丸谷才一さんからもらった手紙を少し読んでくださった和田さん。(本人談「自慢話じゃなくて石上さんの話とつながっているからね」)丸谷さんがあげたポイント、それは…

・この映画には教養がつまっている。それは芸術家きどりの青年がエンターテイナーにめざめていく過程にある。
・近年めずらしくリアリティーがある映画だ。というのは、リアリティーとは汚なづくり(汚さをみせることがリアリティにつながる)だという日本映画の仮説をこっぱみじんにしているからだ。

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今回は石上さんと和田さんのプライベートなお話に会場全体で参加させてもらったようでした。石上さんの和田誠論、まだまだ奥が深いので続編が楽しみです。
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by smallschool | 2007-03-28 12:10 | ★特別講座


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