第四回 池田憲章の特撮研究
11月13日に行われた第四回池田憲章の特撮研究の様子をお伝えします。

第四回のテーマは 特撮の映像快感フィールド

映像快感フィールドとはいかなものなのか?
今回は過去3回の講座からは少し違った角度から特撮に迫りました。

MEMO・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
映像の快感フィールドをいかに切り開くか?がこれからの特撮の命題である。

1.映像快感フィールドとは?
●現実を超えた現実、超リアルの世界
『風の谷のナウシカ』のパージが墜落する場面、『隣のトトロ』の雨の様子などは、実写を超えたリアルな場面である。現実をありのままに描くのではなく、誇張を加えるのは、アニメーションでは重要なことであり、CGや特撮を作るにあたっても学ぶべき部分が多々あるだろう。

●人間の生理的リズムに基づいている
アメリカ、イギリスのTVドラマのオープニング映像(アニメーション)の美しさ、メリハリは音楽との素晴らしいマッチングに基づくものである。映画は、それぞれの監督がもっているリズムが反映されるものではあるが、快感を感じる画面作りに共通して言えることは、人間が生理的に“気持ちいい”と思えるリズムを刻んでいるということ。

●心理描写に基づく超リアル
『キング・コング』には大きさに統一感がないという評価もあるが、各場面ごとに心理に基づいた大きさに見えるよう作為的に変化させている作品である。現実の大きさを忠実に守っただけでは、画面に心理は浮き出てこない。CGを使う人はこの点を特に注意すべきである。

●奥行きを演出する画面構成
『キング・コング』のマルチ構造がつくり出すような、奥行きのある空間は快感を呼び起こす。現実には存在しない世界だが、現実を超えた超リアルな空間となっている。

2.作家の頭の中だけにあった世界
映像快感フィールドの世界は、作家の頭の中でのみ存在する現実にはない世界。現実をこえるリアルを映し出せるのは、現実をつぶさに観察し、昇華したものが再現されているから。

3.客が育たなければ、作家は育たない
客の評価が映画を育てる。質のいい客が増えれば、映画も同時に向上していくはずだ。

4.CGの可能性
特撮の独自性を軸に考え直すと、CGはもっと映画を開放する術になるかもしれない。
特撮だけで充分映画の価値のあるものが作れるはず。

配付資料
e0095939_1419884.jpg■FINMFAX PLUS [KING KONG:A Comprative Cine-Anatomy p42.43.52.53.80.81.126.127]


e0095939_14195254.jpg■STARLOG [OCTOVER1979 NUNBER27 P64.65.68.69]

過去3回が「特撮はいかにして現実世界を目指すか?」というテーマだったものに対して今回は「現実を超えた現実こそが“リアル”である」という視点に立ちました。次回第五回は11月27日(月)、年内最後の講座となります。テーマは「特撮の限界を見つめて」。入門篇の最後となる回、どのような内容になるのかとても楽しみです。


そして変則になりますが、11月22日(水)には第九回池田憲章の特撮研究「人形アニメの宇宙」があります。こちらは只今開催中の第七回ラピュタアニメーションフェスティバルのの一貫として、ザムザ阿佐谷にて開催されます。飛び入り参加もお待ちしてます!
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by smallschool | 2006-11-13 11:54 | ★池田憲章の特撮研究
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